高原野菜の代表格レタスの栽培方法を徹底解説!
サラダや焼肉で登場するレタス。
「高原野菜」という印象から難しそうだと感じるかもしれませんが
実は害虫がつきにくく高原でなくても比較的育てやすい野菜です。
ここでは数あるレタスの種類の中から、日本に馴染み深い玉レタスの栽培方法を
詳しくお話していきたいと思います。
レタスとキャベツは全く別の種類ですが、相性は抜群です!
レタスの原産は地中海沿岸や西アジアと言われています。
レタスの語源はラテン語の「牛乳」から来ていますが、それは新鮮なレタスを切った時に出る白く苦い液体が出てくる所から由来していると言われています。
欧米ではサラダやハンバーガー、タコスなどに利用されていて、
日本や中国ではスープや炒め物にも利用されています。
形が似ているキャベツと混同する人がいますが、種類は大きく違うものです。
キャベツはアブラナ科で大根や白菜の仲間ですが
レタスはキク科で春菊やサンチュ、ゴボウなどの仲間になります。
ただ、種類は違いますが栽培の相性は良く、お互いが持っている特有の香りが
お互いにつく虫を防ぐことができるため、混植にオススメされています。
バランス良く栄養が含まれていて、βカロチン、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維などが含まれています。今回紹介する玉レタス以外にも、サラダ菜やサニーレタスなど多くの種類があり、それぞれ特徴や用途も異なっています。
レタスを栽培する際のポイントは以下の2点です。
1.病害虫の心配が少なく手間がかからない
2.比較的冷涼な気候を好み、酸性の土壌を嫌う
苗の植え付けから収穫までは2ヶ月と比較的短く
たっぷりと肥料をあげると手間もかからずしっかり育ちます。
これからお伝えしていくポイントを守って
シャキシャキのレタスを作れるようになりましょう。
レタス栽培のポイント
それでは、これからレタスの具体的な栽培方法をお伝えしていきます。
1.土壌は弱酸性~中性が目安(pH6.0~6.5)
酸性土壌に弱いので土壌酸度は適正に調整しておくようにしましょう。
※pHの調べ方は酸度計や試験紙を使用する方法や、生えている草花を調べる方法などがあります。
2.生育の適正気温は15℃~20℃。冷涼な気候を好みます。
発芽温度は20℃前後で、25℃以上になると休眠状態になり、発芽しなくなります。
また、気温がー3℃以下になると凍害が発生します。
3.肥沃で水はけの良い土壌だと良く育ちます。
レタス栽培の土作り
玉レタスの栽培に適した用土は市販の培養土を利用するのが簡単です。
自分で作る際には赤玉土7:腐葉土2.5:バーミキュライト0.5
それに石灰を用土10リットル当たり10~20gと化学肥料を用土10リットル当たり10~20g混ぜ合わせた物を使用します。
露地栽培の場合は苗を植える2週間前までに苦土石灰を1㎡あたり150g(3握り)まいてよく耕します。
1週間前には堆肥を2kg/㎡・化成肥料を150g/㎡を施してよく耕したら、
幅80~90cm、高さ10cmの畝を作りましょう。
黒マルチを施して防虫保温対策をしておくと良いでしょう。
レタスは乾燥にも多湿にも弱いので、通気性・排水性・保水性のある土壌が理想です。
初心者は秋まきがオススメ
レタスには春に種をまくものと秋に種をまくものがあります。
初心者は気温が下がっていく秋まきで始めることをオススメします。
玉レタスの場合、強くて耐病性のあるシスコや、作りやすく食感のよいマリア、
コンパクトな極早生シスコなどがオススメの品種です。
また、初心者の場合は種からではなく苗から育てたほうが確実です。
苗を購入する際は、本葉が4~5枚で葉の艶が良いものを選びましょう。
アオムシなどの幼虫や卵が付いている苗や害虫の食害跡がある苗も避けます。
夏の種まきは発芽しにくいので要注意
種から育てる場合はポットに種をまきます。
7.5cm~9cmのポットの真ん中にわずかな凹みを作り、種を4,5粒まきます。
土は被せすぎると良くないので、軽く覆う程度にしましょう。
水やりは種が流れないように注意します。
また夏に種をまく際は、種をガーゼなどで包んで1日水につけたあと
冷蔵庫に入れておくと3日前後で発芽するのでそれをポットにまきます。
種をまいたポットは雨が直接当たらない風通しが良く涼しい場所に保管し
本葉が2枚出たら状態の良いものを1本残して定植苗にします。
苗の植え付けは30cm間隔で植えていきます。
ポットに水を含ませてから植え付けて、植え付けたら水をたっぷり与えます。
苗がしっかりするまでは寒冷紗をかぶせて風から守ると良いです。
水は控えめに、肥料はたっぷりと
水やりに関しては、植え付けて2週間は多めに水をあげますが
それ以降は少し乾燥ぎみに育てた方が良い玉レタスが育ちます。
水をやり過ぎると多湿によって根腐れを起こす可能性があるので注意が必要です。
追肥は植え付けから2週間に1回化成肥料を1㎡あたり40g~50g施します。
肥料が足りないと葉が内側に巻かれなくなる(結球)ので怠らないようにしましょう。
球がしっかり詰まってきたら収穫時期です。
日当たりが良いところであれば苗の植え付けから50日~60日程度が頃合いで、
玉レタスの頭を押さえて、球がしっかりと詰まっていれば収穫できます。
球を手で押し上げて、根元の芯を包丁などで切って収穫します。
切り口から出てくる白い乳液は新鮮である証です。
結球してから寒さにあたってしまうと味が落ちてしまうため
霜が降りる前に収穫を済ませるようにしましょう。
ちなみにレタスは発芽から1ヶ月程度になると
ベビーリーフとして食べることも出来ます。
また赤い葉の種類も一緒に育てると花壇のような畑を作ることも出来ます。
サラダにしても、加熱しても美味しく食べられるレタス栽培に
ぜひチャレンジしてみてください。