冬の根深い人気野菜!初めてでもできるダイコンの育て方!

鍋やおでんで主役となるダイコンですが

家庭菜園で簡単に育てられる野菜としても有名です。

その特徴から何年も栽培できる便利な野菜なので

興味のある方はぜひ今回の記事で栽培方法を覚えてください。

 

栄養豊富で種類も豊富!ダイコンの特徴と注意点

 

 

ダイコンの原産地は地中海沿岸や中央アジアと言われています。

そこから中国を経て日本に渡り、日本人にも馴染みの深い根菜です。

大きな根にはビタミンCやカリウム、カルシウム、食物繊維が豊富。

葉にもビタミンC・Eやβカロテンが多く含まれているため

無駄なく美味しくいただける野菜として長く生産されてきました。

 

ダイコンは様々な種類があり

サラダやお刺身のツマなどにも使用されるみずみずしいもの

鰹だしなどと煮ることで味わいが増すもの

大根おろしのような辛味のあるものなど

料理に合わせた個性を持っているのも特徴です。

 

また、根の上部が緑になるものとならないもの

丸いものや中太りのもの、細いものなど形状も多様にあるので、

見た目や味の楽しみ方が豊富にあることも特徴になっています。

 

ダイコンを育てる際のポイントは主に2つです。

1.良いダイコンを作るために、土はしっかり深く耕すこと

2.植え替えができないので、畑に直まきして成長に合わせ間引くこと

 

注意点も主に2つです。

注意1.連作障害があり、同じ土の場合2,3年の栽培が限度

注意2.根の先端部分が石などの障害物にぶつかると根が分かれてしまうことがある

 

育てること自体は難しくはないので

家庭菜園で始められる方が多い野菜の1つでもあります。

 

おでん画像

 

ダイコン栽培のポイント

 

 

では、ここから具体的な栽培方法についてお話していきます。

 

準備段階として、以下のポイントを押さえておきましょう。

 

1.土壌は中酸性~中性が目安(pH5.5~6.5が理想)

※pHの調べ方は酸度計や試験紙を使用する方法や、生えている草花を調べる方法などがあります。

 

2.生育の適正気温は17~20℃、発芽の適正気温は0~35℃までと幅広いので、春採り、初夏採り、秋採りが可能

→冷涼な気候を好むことと、害虫被害が少ないことから秋採りの方が簡単

 

3.ダイコンは根深く伸びるので、過湿を嫌い、水はけの良い土壌を好みます。

 

4.害虫被害を受けやすいため、種をまいたらすぐに防虫ネットを掛けること

 

 

ダイコンを元気良く育てるための土作り

 

 

土作りは種をまく1週間前までに済ませておきます。

まず2週間前に苦土石灰とよく腐熟した堆肥を全面にまいて深く(30cm~35cm)耕します。※苦土石灰・・・白い粉状の肥料で、酸性度調整と根や葉の育成促進に役立ちます。

1週間ほど経ったら化成肥料を施して再度深く耕します。

分量の目安は、苦土石灰が100g/㎡、堆肥が2kg/㎡、化成肥料が100g/㎡です。

 

 

品種選択は秋採りがオススメ!

 

 

土作りができたら次は品種選択をしていきます。

ダイコンは春採り、初夏採り、秋採りが可能です。一般的には冷涼な気候を好む傾向と、害虫被害が少ないメリットから秋採りの品種を選択されることが多いです。

青首大根の「耐病総太り」や「YRくらま」は病気に強く、家庭菜園の初心者からベテランまで幅広く育てられています。葉を食用にできる「葉美人」も人気の品種です。

家庭菜園で初めて挑戦される方は、以上のような秋採りの品種から

育ててみることをオススメします。

 

 

いよいよ種まき!水やりは慎重に・・・

 

 

種まきは、ビール瓶の底や空き缶などで空けた深さ1.5cmほどの穴に

種を5~6粒ばらまきます。

 

・畝幅は60~70cm程度、高さは10cm程度

・株間(種同士の間隔)は25~30cm程度

 図解画像

種をまいたら1cmほど土をかぶせて軽く手で押さえます。

軽く押さえることで水やりや雨などで種が流れ出るのを防ぐことができます。

 

種をまいたらたっぷりと水を与えます。しかし、勢いが強すぎると種が流れ出てしまうので

ジョウロのハス口を上に向けて、そっと水やりをするようにします。

発芽するまではこまめに水やりを行なっていき、土の表面が乾かないようにします。

 

水やりについては、土の表面が乾いた段階で適度に水やりを施していきます。

ダイコンは多湿を嫌うため、夕方以降に水をやると病気にかかりやすくなります。

暖かい日中に水やりを行うようにしていきましょう。

 

 

3段階の間引きは良質なダイコンにする重要ポイント!

 

 

適期にまくと2~3日後に発芽します。

発芽をしたらこまめな間引きをして、元気の良いものを

より良く育つように栽培管理をしていくことになります。

 

間引きの1段階目は

子葉が完全に開いた段階(双葉の状態)になったら

形の良いものを3本だけ残して悪いものは間引きをします。

抜く時に他の根を傷つけないように注意してください。

もし苗が密集している場合は茎をハサミで切り落とす方法でもOKです。

 

2段階目は

本葉が2~3枚まで成長した頃で

3本あるうちの2本を残し、悪い1本を間引きします。

 

間引きをしたら化成肥料を1㎡あたり50~60g(1握り程度)を施して

土とよく混ぜてから株元に土寄せをします。

 

そして、3段階目が

本葉が6~7枚まで成長したタイミングです。

残っている2本のうち、状態の良いものを1つだけ残します。

 

最後の1つにまで間引きを済ませたら

2段階目と同様に化成肥料を施します。

 

 

ダイコンは虫に弱い!徹底した害虫対策を

 

 

そして、ダイコンの栽培で最も注意すべき点の1つが防虫です。

特にアブラムシはウイルス性の病気や軟腐病(根元の辺りから腐り悪臭を放つ病気)の

発生の原因にもなるので、徹底した防除が重要になります。

 

具体的な対策としては

種まき時に種と一緒に浸透性殺虫剤(殺虫肥料)をまいたり、シルバーフィルムを敷いたり

種まき後に防虫ネットを施す方法などがあります。

また、生育中も防虫剤を散布して定期的な害虫対策をしていくことが重要です。

防虫剤については扱いやすく危険も少ない家庭菜園用のものを使用すると良いです。

 

 

収穫のタイミングと見極めるポイント

 

 

収穫は、秋ダイコンは種まき後60日~90日、夏ダイコンは50日~60日で収穫時期になります。育ちすぎると中がスカスカになったり割れたりするので注意しましょう。

 

目で見るポイントは葉の状態です。葉の全体が立っているときはまだ早いです。

適期は、クジャクの羽根のように葉が垂れて大きく広がり、

中央の葉が横に開いてきたタイミングです。

特に青首大根の種類は収穫期になると地上に大きく飛び出してくるのでわかりやすいです。

茎の根元と首の辺りを持ち、まっすぐ上から引き抜くようにしましょう。

 

美味しいダイコンは側面のくぼみにある側根が等間隔に並んでいるものです。

ゆっくりと順調に育った証拠です。

 

 

お好みのダイコンでチャレンジ!

 

 

ダイコンは品種改良が進んでいて、

基本的にどの品種を選んでもうまく育てることができます。

形や味もそれぞれ異なりますから、使う料理や好みに合わせて

様々なダイコンを育てて楽しみましょう。

 

 

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